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数字だけでは分からないこと その2  広島 平屋ブログ 投稿日:2023年06月5日
前回、リビングダイニングは数字上同じ広さだったとしても

仕上げや間取りによって感じ方が大きく違ってくる

ということをお伝えしましたが、

断熱性能もまた、数字だけで判断しがたいものの1つです。




というのも、性能を表す数値は、

そこまで良くないものが実は体感的にはかなり良い場合もあるし、

逆に性能を表す数値は良いのに、

体感的には全然良くない場合もあるからです。




具体的には、発泡系(吹き付け)の断熱材が前者で、

グラスウールやロックウールが後者といったところでしょうか。




おはようございます。
スタッフの上西です。

しかも、困ったことに

後者の断熱材は数値的が良いだけじゃなく、

コストも安いという特徴も持っています。




ゆえ、コストと性能の話だけを聞いただけで、

実際の住まいを体感していない人は、

「じゃあ、こっちでお願いします!」となってしまいやすいというわけですね。

まー、ここは北海道や東北ではないので、

グラスウールやロークウールでも別段問題ないんですけどね。




とはいえ、これまで建てたお施主さんの住まいや

建築現場を数多く見てきた自分としては、

体感が驚くほど違うのを知っているし、

なにより現場で働く職人さんたちから聞く感想が違うので、

”数字よりも体感が大事“ということを何とか伝えたいと思っている所存です。




いざ、住みだすと夏の暑さの感じ方も違えば、

冷暖房の効きの良さや速さも違うし、

冷暖房効果の持続性も全く違いますからね。




また、多くの方が2階建ての家を建てますが、

これも快適性を損なう原因の1つなので、

建てることが出来るなら平屋に出来ないかをまずは優先して考えるべきです。

理由は、階段があることによって空気の流れが分断され、

上下階で温度差が生まれやすくなるからです。




つまり、移動するたびに温度差を感じることになり、

あまり家が快適じゃなくなってしまうというわけですね。

体感上良くない断熱材だとしたら

なおのこと、この不快さを感じることになりますしね。




そして、それを解決するために、

空気が全ての部屋を循環する空調システムを設置するようになり、

結局、数百万円ものコストが上乗せされることになります。

もちろん、断熱材の差額なんて全く比べ物になりません。




そんなわけで、出来れば平屋を建て、

体感上良い断熱材を使うことをオススメしているというわけですね。

平屋だと屋根から入ってくる熱が多くなる分、

使う断熱材によってさらに違いが出やすくなりますからね。




耐震等級3<平屋




そして、数字だけではなんとも判断しきれないものがもう1つ。

「耐震等級」です。

もちろん、確認申請が通る基準となる

耐震等級1よりも耐震等級3にした方が頑丈であることは

火を見るより明らかなことです。




ですが、ただそうしただけで良いのかというと、

決してそうではありません。




例えば、耐震等級3をとった家に囲まれていない土地に

ポツンと建つ2階建ての家と、

耐震等級3はとってないけどぐるりと家に囲まれた土地に建つ平屋では、

必ずしも前者の方が耐震性や耐久性が高いとは言い切れません。




ポツンと建つ家は、台風の時などの強風をまともに受けるのに対し、

周囲に家がある平屋は、強風をまともに受けないのに加え、

そもそも風を受ける面も2階建てよりも少ないからです。

平屋は上からの荷重も少なく足腰もしっかりしていますしね。




そんなこんなで、耐震的な理由からも

出来れば平屋を建てることをオススメしているというわけです。




もちろん、平屋にしつつ耐震等級3をとった方が

なお安心だとは思いますが、

そうするにしても20万円ほどコストが余分にかかるので、

その判断はお任せしているんですけどね。

どんな家でもほぼ確実に耐震等級3がとれますからね。




ということで、断熱にせよ耐震にせよ、

数字で表すことが当たり前になっていて

それももちろん大事なことですが、

「それだけでもないんだよ」ってことも

知っておいていただければと思います。




それでは、、、

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数字だけでは分からないこと  広島 平屋ブログ 投稿日:2023年06月1日
何かを判断する時、基準となるのは数字ですが、

家づくりでは、数字だけでは判断しきれないことが多々あります。




例えば、部屋の広さ。

仮に、同じ16帖というリビングダイニングキッチンが存在しても、

見る家によっては、すごく狭く感じることもあれば、

逆に、すごく広く感じることもあった経験はありませんか?




では、なんとなくそう感じた原因について

今回は説明していきたいと思います。




おはようございます。
スタッフの上西です。


この説明をするにあたって、

対比となる2つのリビングダイニングの写真があれば分かりやすいので、

(狭く感じる家と広く感じる家)

ホントはそうしたいのですが、

勝手に写真を使うのは失礼なので、

頑張って言葉だけでお伝えしていきますね。

頭でイメージを膨らませながらついてきてください!




なぜか狭く感じる理由




まず1つ目の理由が

「ドアと天井の間に壁があるから」です。


この写真の右側がそうです。

この壁のことを「垂れ壁」と呼ぶのですが、

なぜこの壁があると狭く感じてしまうのかと言うと、

視線がその壁によって止まるからです。




左の写真であれば、

天井がずっと奥の方まで続いているように見えるのに対し、

右の写真は、ここで一旦縁が切られてしまいますからね。




また、視線が止まるだけじゃなく、

右と左の写真では、

天井の明るさに違いがあるのがお分かりいただけると思います。




つまり、垂れ壁があることによって視線が止まり

「抜け感」が出ないことに加え、

天井付近が薄暗くなり、天井が妙に低く感じてしまうというわけですね。




そして、2つ目の理由が「窓と天井の間にも壁があるから」です。

この窓とは、外に出られる床まである大きな窓のことですね。

これも先程のドアと同じで、

出来た「垂れ壁」によって視線が遮られ「抜け感」が消滅する原因となります。




また、室内に入ってくる光量も減るし、

かつ、天井付近にも光が届きにくくなり、

薄暗い天井が圧迫感を出してしまうというわけですね。




3つ目の理由は「カーテンが開けられないから」です。

これが狭苦しさを感じさせる最も大きな理由となります。




カーテンが閉まったままの状態は、

そこに壁があるとまではいかなくても、

外の景色や空を見ることが出来ませんからね。

カーテンによって室内への採光をさらに減らしてしまうわけですしね。







そりゃあ、この写真のように天井までドアや窓があり、

かつカーテンがいらない家と、

垂れ壁だらけで、かつカーテンだらけの家では、

数字上は同じ広さだったとしても、

体感的には大きな差が生じてもおかしくないというわけですね。




天井を高くする意味




開放感を出すために

天井を高くしたいと多くの方がおっしゃいます。

もちろん、天井を高くすれば幾分開放感は生まれると思います。




しかし、ドアや窓の高さが低いまま天井だけを高くしたら、

なおのこと天井付近が暗くなるし、

その上、その窓のカーテンが閉まったままだとしたら、

全く開放感が出ないのが現実です。




ゆえ、天井だけを高くするだけでは、

それほど意味がないということを

まずは知っておいていただけたらと思います。

それよりも「垂れ壁」と「カーテン」を

なくすことが出来る間取りづくりの方が、

遥かに明るさと開放感を出してくれることは間違いありませんから。




それでは、、、

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