統計で見る家づくりの実態 広島 平屋ブログ
投稿日:2022年02月8日
「フラット35」を提供する住宅金融支援機構の 投資家向けの資料から抽出したデータによると、 2000年度から2020年度のフラット35の 利用者である122万人を分析したところ、 1:借入年齢の上昇 2:借入額の増加 3:融資期間の長期化 この3つの要素が重なったことによって、 ローンを完済出来る年齢が 大きく上昇しているとのことです。 つまり、以前に比べると、 老後に返済リスクを先送りする傾向がある ということなのですが、 このデータの結論としては、 2020年にフラット35を利用した方が ローンを完済する平均年齢は、 73歳だということです。 言い換えるならば、 どんな状況であろうと、 73歳まで働き続けることを前提として、 家づくりをしている方が、 数多くいるということですね。 おはようございます。 スタッフの上西です。
さて今回は、 日経新聞に出ていたこの記事について、 もう少し掘り下げて お伝えしていきたいと思います。✔︎借入時の年齢の上昇 借入時の年齢は2000年代前半の時点では 37〜38歳が平均だったようなのですが、 その後、結婚年齢の上昇などに伴って 家を取得する年齢が引き上げられたため、 2013年度以降は40歳あたりを ずっと推移しているとのことです。 まー、ここに関しては、 別段、驚くこともない感じですよね。 しかし、次の借入額に関しては、 この20年間でずいぶんと違ってきているようです。 ✔︎借入額の激増 データによると、 総融資額を融資件数で割った平均融資額は、 この20年間で、 なんと1200万円も増えているとのことでした。 (2003年度→1900万円) (2020年度→3100万円) 理由としては、 金利負担が驚異的に軽いため、 頭金の比率を減らし、 逆にローンを増やす傾向にあることと、 資材価格の高騰や増税などの影響によって 住宅価格が上昇を続けていること、 が挙げられるようですが、 今の住宅価格の動向を見る限りでは、 この借入額については、 今後ますます増えていきそうな気がします・・ ✔︎融資期間の長期化 そして、借り入れが増えれば 当然、返済期間も長くなるのですが、 データによると、 2000年度にローンを組んだ方と 2020年度にローンを組んだ方とでは、 完済時の年齢が5歳も違ってきているとのことです。 (2000年度にローンを組んだ人の 完済時の平均年齢が68歳に対し、 2020年度にローンを組んだ人の 完済時の平均年齢は73歳らしいです) ✔︎60歳時点のローン残額 また、60歳時点のローンの残額も、 借入額同様に爆上げしています。 なんせ2003年度にローンを組んだ方の 平均残額700万円に対し、 2020年度にローンを組んだ方の 平均残額は1300万円と 2倍近い金額になっていますからね まー、今は人生100年時代と言われるぐらい 日本人の寿命はどんどん延びていっているので、 60歳以降も15年〜20年働くと考えれば、 問題ないといえば、そうかもしれないんですけどね。 とはいえ、ずっと健康で働くことが出来る 保証なんてどこにもないので、 もしもの時には備えておかないといけませんけどね。 なんせこれからは、 退職金だってあてにならないかもしれませんしね。 ✔︎リタイア後の暮らしと家づくりのバランス
30代中盤までに家づくりをすれば、 最長の35年でローンを組んだとしても、 繰上げ返済をせずとも70歳までには完済出来るので、 借入額さえ間違えなければ大きな問題はないと思います。 しかし、その年齢を超えて家を建てるとなると、 かなり慎重に予算や返済期間を設定すべきです。 というのも、 フラット35を利用している45〜50歳の9割が 80歳近くまで返済することを前提として、 住宅ローンを借りているのですが、 これは住宅購入の選択肢は増えるものの、 かなり老後の返済リスクが高まってしまうからです。 若い時に貧乏になるのと、 歳をとってから貧乏になるのとでは、 状況が天と地ほど違いますからね・・・ 事実、現在でも定年後も ローン返済に追われていることを理由として、 パートやアルバイトを始めて ギリギリでやりくりしている 高齢者が増加していると言われています。 なので、30代中盤を過ぎてから家を建てるなら、 老後の暮らしも並行して考えた上で、 予算設定を行っていただければと思います。 そして、その予算の範囲内で、 実現可能な家づくりをしていただければと思います。 それでは、、、